2024笠ヶ岳から読売新道へ 第五日目

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五色ヶ原テン場と立山連峰

<第五日目 8月13日 火曜日>

久しぶりにゆっくり寝た気がする。

本日のルートは、前半が奥黒部ヒュッテから平ノ渡場までのアクロバティックコース、 後半が標高約1000Mの急登登り返しで五色ヶ原へ、というものだ。

五日目ルート

AM6:52、出発する。

テン場から河原へ
テン場からすぐにハシゴになり、東沢谷の河原となる。
東沢谷の流れ
来季かその次に、この東谷を遡上し、水晶までを詰めたいものだ。

ここから木組みのやや危なっかしい橋で東谷沢の力強い流れを越える。 雪が降る前に解体され、春また登山シーズン幕開け前に組み上げられるに違いないこの橋に感謝しなければなるまい。 そうして維持されている橋だ。

緊張の場面

東谷はこの橋から100M下流黒部川と出会う。橋を越え、岩をよじ登ると・・・しばしの安寧が訪れる。

激流のあとの平和の森

河川の運んだ土砂が平に堆積して樹林を形成したのであろう。 高木は無く、明るい林になっている。

平らな樹林の一本の道

これは木なのか草なのか・・・

おそらく針葉樹であろうが・・・

地上5cm程。一面のミニチュア針葉樹林帯。

ニョキニョキとしてかわいらしい

平和の森を過ぎ、小さな沢を越える。

アスレチックはもう始まっている

沢の脇にあざやかなピンクの花弁。

タカネビランジとか、そういう花?

ここから長い長い右岸のトラバースが始まる。

トラバース道はもちろん、ところどころで崩落している。

トラバース道の崩落個所

おっとっと・・・

黒部川本流を見る。

ダム湖の上流部_黒部川はまだ河川だ

だから、ところどころ崩れているわけよ。落ちればイワナの餌になるわけよ。

おっかねえ

これはまた妖しげに咲く黄色い美しい花。 何だったかな。希少種のランに違いない。

ランの種類と思われる

もう、次々と。

笑う他ないようなルートの連続に

危なっかしいところには必ず、美しい花や実がある。

クマイチゴ?

下にはまた、危なっかしい橋が見える。

ひとまず降りねば。これがまた恐ろしい。

視界が開けるが・・・

黒部川蛇行部の広い河原
この先河原に向かって崖しか無いんでないの?どうやって進むわけ?

目を凝らすと、白い岩肌に水平のラインが・・・。あれを行くのかね。

岩肌に水平ライン

ザレた真砂土の斜面を進む。

降りたら登る

途中にも花が様々に。

連続する木橋

登ったり下りたり。

岬のようなところを回り込む。

気づくともう、黒部川は湖になっていた。

高度感ある

道が湖にせり出しとるやないか。 池ポチャはごめんだ。

エメラルドグリーンの湖水
白い岩に
取り残された一本の立ち枯れの樹木

延々と続くトラバース道に飽きてきたころ、やっと渡船場への降り口の標識が見えた。AM9:06だ。

針ノ木谷渡船場到着

船がくるまで1時間以上ある。ゆっくり過ごすことにした。

この船を利用するのは登山者だけでなく釣り人も多い。 途中追い抜いて来た釣り人二人も、奥黒部ヒュッテに泊まり黒部川を上ノ廊下方面へさかのぼる予定だったが途中引き返した、というようなことを言っていた。

そのうち女子も二人くらい来た。

しばらくのんびりしていると、自転車を担いで船着場まで降りてくる若者がいる。 驚いて、どこから来たのか問うと針ノ木小屋から来たという。 なんだとお? 針ノ木小屋へはどこから来たのかというと、扇沢から針ノ木雪渓を登ってきたとか。 あまりのことに、「自転車こぐところなんてないでしょ?」というと、 「自転車が好きなんで、どこに行くにもこいつと一緒です」とのことだった。 すげえな。

船が来た

着船したのでみんな乗り込む。

危なっかしい足取りで乗り込む

AM10:16頃、出港する。ちょっとフライングだと思うけど。

針ノ木谷渡船場を出港

前方にずいぶんと急峻な尾根が黒部湖へと落ち込んでいる。

スバリ岳西尾根だろうか

やがて平ノ小屋渡船場が見えてくる。

呉越同舟
船を下りてから20M程の梯子がきつい。

平ノ小屋到着。AM10:30だ。

平ノ小屋
テン場は無く、宿泊のみとなっている。 気温もだいぶ上がってきた。昼食を兼ね木陰で休息する。 ここから五色ヶ原まで登り返せば本日のミッションは終了だ。 ただし標高差で1000M程、コースタイム4時間とちょっとが設定されている。

AM11:00、出発する。

十分に給水して出発
まずは苅安峠まで、450M程の急登をジグザグに登る。

登るにつれどんどん気温は上昇し、蒸し風呂のような暑さに。 一方天気の方はというと、船着場では晴れていたものが一転して雲の多い空模様に。

苅安峠には12時過ぎに到着した。急坂で足にきてヘロヘロで、暑くて疲労困憊だ。

峠にはちょうどいい角度の岩がある。 どれ程ちょうどいいかというと、斜めの岩を背に両足を放りだして座り込むのにちょうどいいのだ。

座り込んで上を見上げる

頭がグラグラするほど眠い。 また寝るのか、登山道で? 目が覚めたらクマに半分くらいかじられていたらどうするのだ。 そうだ、その時はストックで応戦しよう・・・

ストックのヒモに手を通した頃には既に深い眠りに落ちていたと思う。

気づくと12:45にもなっている。 おそらく気絶したように眠り込んでいたのであろう。

日差しが斑模様の登山道
日差しは相変わらずじりじりと照り付けているが、遠くに黒い雲も見え始めた。 まもなく雨が降る。 頭がボーっとしたままだが、行かなければ。

苅安峠からもよじ登るような急登箇所がある。

峠の反対側を覗くと、滝を交えた急峻な谷だ。ザラ峠を源頭とする中ノ谷であろう。

ところどころ雪が残る谷

雨がポツポツと落ち始めた。早くテン場に着きたい。

まるでペンキで塗ったような。

グレーの松ぼっくり

1時間以上ゼイゼイ言いながら登ってゆくと、急に傾斜が緩み木道が現れる。

地形図P2362あたりか
ここまで来ればテン場も近いはずだ。 幸いにも雨はまだ本降りではない。

本来なら鳶山などが見えるのだろうが、上の方は雲が覆っている。

五色ヶ原

石が敷き詰められた登山道

ついにテン場が見えてくる。この山行で最後のテン場だ。

最後のテン場

獅子岳南東尾根が見える。

テン場到着は15:20、平ノ小屋から「お昼寝タイム」を挟んで3時間20分。まずまずのペースだ。

テン場到着_この辺に幕営するか
テン場の水はかろうじて出ている。 上写真の奥が水場。右手斜面に登山道が続いている。これを15分くらい登ると五色ヶ原山荘がある。

雨が強くなるかもしれないので、幕営受付は後ですることにして急いでテントを設営する。 テントに荷物を放り込み、億劫になる前に山荘までひと登りすることに。

雨はどんどん強くなり、山荘の直前から土砂降りになる。

小屋からの風景_土砂降りだ
ぎりぎりセーフで受付をし、雨足が弱まるまで雨宿りさせてもらうことに。 コーヒーをいただく。

雨が弱まったので急いでテントに戻る。 帰りは下りなので10分くらいだ。 テントで少しまったりする。

明日は室堂から下山だ。久しぶりに下界に戻れるという安堵感と、この山行も明日で終わってしまうのかという名残惜しさとが入り交じり、 少し感傷的になっているところへ、外で歓声が。なんだ、なんだ?

雨が止み、西に傾く太陽が山々を照らし出す。

獅子岳と、あれは雄山か

烏帽子岳方面であろうか。

虹も

雄山

獅子岳_明日あれを登るのか

針ノ木岳

テン場に咲く花々。

山々は赤く染まってゆく。

山の夕焼け。

第五日目の稿、了。

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