
北穂東稜(7月)、南アルプス南部縦走(8月、敗退)、北鎌尾根(9月)、餓鬼岳(10月)。
そうして11月最初の連休を迎える。 少しゆとりのある登山がしたい。右ひじの痛みも癒えないし、今回は温泉ぐらい入りたい。
八ヶ岳に行くか・・・
6年前の2019年7月には南八ヶ岳を縦走した。
観音平から入って権現岳から主峰赤岳、横岳、硫黄岳、天狗岳、中山峠からニュウを経て麦草峠へ抜けた。
おととし2023年は、7月に清里から真行寺尾根経由で赤岳へ至り、美濃戸へ下る東西の縦走。
そして同年11月初めの3連休は北八ヶ岳を縦走している。西側の横谷渓谷から渋ノ湯を経て高見石小屋へ至り、茶臼岳などを経て横岳、双子池、さらに蓼科山を経てスズラン峠へ下った。

その時のカラマツ林の美しい紅葉は目に焼き付いている。
晩秋の燃え上がるような紅葉を見に行こう。
前回は西側から登ったのだし、温泉となれば東山麓に本沢温泉がある。 日本最高地点にある露天風呂に入りに行こう。
ルートを確認する。

<第一日目> 小海線の松原湖駅からアプローチし本沢温泉を目指す
東京都⇒小淵沢⇒松原湖駅⇒みどり池入口⇒しらびそ小屋⇒本沢温泉
<第二日目> 本沢温泉から主稜線へ登り、周回して稲子湯まで戻る
本沢温泉⇒天狗岳⇒中山峠⇒高見石小屋⇒白駒池⇒稲子湯⇒松原湖駅⇒東京
初日の松原湖駅から登山口(みどり池入口)までは、「小海町営路線バス」を利用する。 一日6本程度しかないコミュニティバスだ。 しかしこのようなバスが存在するおかげで、私のような「縦走屋」の登山は成り立っている。 (今回はたまたま登山口と下山口が同じだが、縦走の場合通常は異なるので、どうしてもこうした公共交通機関に頼らせてもらうことになる)
気温もだいぶ低くなってきているし、上の方はひょっとすると雪がちらつくかもしれない。 服装選びを慎重にして臨む。
例によって単独行。テン泊装備での縦走登山だ。
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<第一日目 2025.11.1. 土曜日>

休日のバス運行は一日6本。1泊2日で登ってこようとすると、必然的にコミュニティバスの時刻表基準で物事を計画する必要がある。
この時期、陽のあるうちに本沢温泉にたどり着くには、
【松原湖入口】発11:30⇒12:10着【みどり池入口】
これしかない。小海町の日没時間はPM16:52だ。
したがって、
【立川】発8:24(あずさ5号)⇒9:53着【小淵沢】発10:07⇒11:11着【松原湖】
となるわけだ。
特急あずさ号は予定通り小淵沢に着き、小海線の旅人となる。 2年前に真行寺尾根経由で赤岳に登った際も、小海線で清里まで行き、そこから登った。 今回はその先の松原湖駅まで行く。
松原湖駅にもほぼ定刻に到着。


車両はマイクロバスで、地域の皆さんが乗車している。リュックをしょっているのは自分だけだ。
バスは松原湖の湖畔を眺めながらシャトレーゼのリゾート施設などに立ち寄り、その後登山口へ向かう。

この松原湖だが、一見すると火山の関与するカルデラ湖のようにも見え、気になって調べてみた。
するとこの湖は、887年の仁和地震で天狗岳が山体崩壊を起こして巨大な岩屑なだれを生じ、山麓を流れる大月川がせき止められてできたのだという。
最も大きな湖が猪名湖、その西が大月湖、南東が長湖。そのほか臼児池(うすごいけ)、鶉取池(うずらとりいけ)、桷木池(ずみのきいけ)、オシデノウミを加えた7湖沼を「松原湖沼群」というのだそうだ。

887年と言えば平安時代。およそ20万年前の韮崎泥流の規模には及ばないものの、そのような巨大な山津波が有史以降に起きたことに驚く。 富士山の東側が崩れて、山中湖が全部埋まるようなスケールだ。
恐ろしすぎる。
バスはみどり池登山口に到着し、私だけを下ろして去っていった。
PM12:17、出発する。

しばらくは緩やかな登りだ。

傾斜が緩く、あちらこちらに湿地が点在する。
そして八ヶ岳の森と言えば、


徐々に傾斜はきつくなるが、標高差で200M程上り詰めるとやがてしらびそ小屋に到着だ。
しらびそ小屋到着はPM13:35。すぐ目の前がみどり池だ。

PM13:46、出発する。
天気は曇り空となった。池を廻り込むように進む。






やがて尾根筋へ。
気温が低いのを実感する。


下ってゆくとやがて沢音が大きく聞こえてくる。 この沢は湯川と言って、硫黄岳爆裂火口から流れてくる沢だ。
ついに本沢温泉のテン場が見えてくる。
テン場を通り過ぎて少し登れば本沢温泉だ。PM14:50到着。だいぶ早く着いた。

冷たい雨だ。気温はどんどん下がっていく感じ。 小屋から10分程登った場所にある露天風呂には入る気にはならなかった。
それでもせっかくここまで来たのだ。内湯に入らせてもらうことに。
この内湯が本当に素晴らしい!
茶色に濁ったお湯は、沸かしもせず薄めもしない源泉かけ流しなので、 冷えた体を芯まで温めてくれる。
詳しくは下記を参考に。
第一日目の稿、了。