ピエールさんの山菜日記 2024

採ってきたフキノトウ
2024年2月17日(土曜)

天候:くもり 気温5.1°C(AM6:00)

前々日の2月15日、東京都心は21度まで気温が上がった。 一転して2月16日は最高気温が13度と前日より8度も下がったが、 それでもこの時期としては暖かい方だ。 2月17日土曜日の朝、午前6時の都心の気温は5.1度、青梅でも3.1度だ。 曇り空の中、少し遅めだが7時15分自宅を出発し、成木川についたのは8時半を少し回っていた。 いつもの駐車場に車を停めてセリ場の水路流れ込みを見に行く。 セリはあったが芽の出立てで小さく、収穫には早すぎる。 帰ろうとして水場の上の斜面に目をやると一面にフキノトウが出ているじゃあないか。 葉が開いているものもあったが、ちょうどつぼみの食べごろのものもたくさんある。 しかも大きい、上等のフキノトウだ。

ちょうど食べ頃
田舎でフキノトウは山ほど見てきたが、東京近郊でお目にかかるのは相当に久しい。 以前玉川上水沿いで見かけたことはあったが,もう無いだろうな・・ さっそく30株ほどをいただいて帰る。今日はてんぷらに決定だ。 そうすると「ユキノシタ」の葉っぱも欲しくなる。 そこかしこを見て回るがまだ小さいものしか出ていなかった。

今度は支流の黒沢川へ向かう。 クレソンの状態を見るためさっそく川に降り、昨年・一昨年に見つけた群落のある場所へ向かった。 だがなんだか様子が一変している。 一面芝に覆われ、昨年の流れ込みは枯れておりクレソン株は見当たらない。 中州に移動したと思われるクレソンの年越し株は何者かに刈り取られ、 根元の茎が腐って薄く変色し川面に漂っている。

俺の狩場が・・・

まあ、仕方がない。 クレソンはもともと株の場所をよく変えるようだ。 というより大雨などの環境かく乱で移動するのだろう。 もともと少し時期は早いのだし、2週間後くらいにまた見に来ることにしよう。 2~3株あった小さいものが、大きな株に成長しているかもしれないし。

隣の露川を見に行く。 川べりの歩道に近づくと、立派な望遠レンズをつけた一眼レフを構えるおじさんたちが数人、 声をかけると河原の草原に鳥がいるのだという。 これでは川に降りてジャブジャブというわけにはいかないな・・・ あきらめて車に戻りかけると、大きな鳥が向こうの畑に舞い降りる。 鮮やかな緑色の羽根の持ち主はキジであった。 しばし見とれたが、この日は帰ることに。 家に帰ってフキノトウ天ぷらパーティーだ。

その夜のフキノトウ天ぷらは、あらかじめ台所でほかの食材と揚げたものを食卓に持ってくるのではなく、 フライヤーをテーブルに備え付けて揚げながら食べることにした。 揚げ時間や衣の量は適当に、まずは天つゆで、次に塩で食べてみる。 ほろ苦い風味が広がるがそれほどフキの香りが強いわけではない。 ほかにエビやタコ、ちくわやレンコンなども天ぷらにする。 大きめのフキノトウ10株程を二人で半分づつ、野菜としていただいた。 年に一度の春の味覚を十分楽しんだ。

翌日、残りのフキノトウは御浸しにするほか、フキ味噌を作ってみることにする。

まずは御浸し。 タレをつくる。めんつゆをベースに生醤油、白だし、日本酒、みりん少々、お酢少々を小鍋で一煮立ちさせておく。 次に鍋に湯を沸かし、塩一つまみを入れてフキノトウ10株程を約2分茹でザルに取る。 タッパーを準備し水切りしたフキノトウにアツアツのタレを浸るほどまわしかけ、 粗熱をとったのちに冷蔵庫で冷やす。

次にフキ味噌だ。 フキノトウ5株程をみじん切りにし、ごま油少々で炒める。小ぶりのテフロンのフライパンを使用している。 フキノトウは刻むとすぐに酸化変色してくるので、刻んだらすぐに炒めだす。 炒めながら小ボールに味噌・みりん・砂糖・塩少々を加えスプーン一杯ほどのお湯で溶いたものを、 十分炒めたフキノトウのフライパンに混ぜ、弱火から中火でさらに炒める。 水分が飛び、味噌の香りが十分に立ってきたら出来上がり。 冷ましてから密閉容器に入れて冷蔵庫で保存すれば3,4日はもつだろう。 ちょっと味見したが、なかなかこれはイケる感じだ。