奥秩父主脈縦走5日間 <2019.05.01-05> 第五日目

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<第五日目>
大弛小屋(07:02)→朝日岳金峰山→大日岩→富士見平→瑞牆山

五日目前半地図

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大弛峠。快晴の予感。 快晴の大弛峠

朝起きる頃には、もうB氏は旅立たれた。
間もなく、A氏も。
向かう方向は同じ瑞牆だし、増冨の湯あたりであえるだろうと、この時は思っている。
朝食をつくり(朝食は自前)、ご主人にお礼を言って小屋を後にする。
どーしても、7時過ぎ出発。

小屋前の斜面を下ると、峠に出る。
舗装路は山梨側からここまでで、長野側はダートになる。
駐車場脇から登山道へ入る。 登山口

朝日岳へ、登り始める。
右足の膝の痛みは相変わらずだが、晴天が励ましてくれる。 朝日岳へ登り始め

木々の間から富士。 富士

もいっちょ、富士。 富士2

山々を従える、孤高の稜線。美しい。 富士3

そして、遥かに南アルプスアルプス遠望

ズームアルプス!甲斐駒か。 アルプス2

再び富士。 再び富士

大ナギまで来た。国師北奥千丈岳が見える。 大ナギ

ガレ場に雪が被っている。 雪のガレ場

北に目を向ければ、浅間山が見える。 浅間山

そして東には、歩いてきた峰々。 歩んできた道

右奥から雁坂嶺、東西破風山、木賊山、甲武信ヶ岳、埼玉県最高峰の三宝山、左から右手前へ伸びるのが昨日歩んだ国師への道。中央の凹んだところが国師ノタル、その先でカミナリにあった。
今日の晴天からは想像もつかない。
本当にあったことだろうか? 雁坂嶺、破風山、木賊山、甲武信ヶ岳・・・

08時50分、朝日岳山頂。
それと、輪っかのとれたストック。 朝日岳山頂

富士にたなびく雲。 たなびく雲

向かう先には南アルプスだ。 遥かに南アルプス

鉄山(左)と右に金峰山鉄山と金峰山

遠くにアルプス。五丈岩もよく見える。 金峰とアルプス

八ヶ岳がよく見えてくる。 八ヶ岳

大迫力の富士。 大迫力の富士

稜線にはまだ残雪が多い。 まだ雪深い

鉄山の樹林帯を抜けると広い展望となる。 樹林帯を抜ける

金峰頂上が近づいてきた。 山頂への道

五丈岩が大きく見えてくる。 五丈岩が見える

金峰山山頂。10時02分だ。標高2599M。 山頂到着

何度でも撮りたくなる富士! 何度も富士

そして、五丈岩。 五丈岩

国師方面。だいぶ遠くなった。 国師方面

八ヶ岳八ヶ岳

これから進む、有名なギザギザ稜線。
遠くには南アルプス。さらに西には中央アルプスも。 南アルプスに中央アルプス

左は瑞牆山。右が小川山。 瑞牆山と小川山

実は余裕があれば、4日目に甲武信から金峰小屋まで行き、5日目に八丁平から小川山へ、そこから稜線を瑞牆山へと進んで、瑞牆山から下山しようとも考えていた。
そのために地形図も準備してきた。
だが自分の体力的にも難しかったろうし、第一あの雷と吹雪では、そんなオプションは一瞬で吹っ飛んでしまった。

五丈岩の大きさが、写真ではなかなか伝わりづらいだろう。
鳥居と登山者が数名見える。
テッペンまで登る輩もいらっしゃるそうだが、自分はゴメンだ。 五丈岩の大きさ

まだ10時30分だ。コーヒーを入れて少しゆっくりすることにする。 コーヒーを入れる

五丈岩の脇で神奈川から来ているという「C氏」に写真を撮ってもらう。
コーヒーカップを片手に得意満面・・・のつもり。 五丈岩の横でアルプスをバックに

国師・甲武信もこれで見納め。 見納めの国師・甲武信

こちらが金峰山頂。
五丈岩のテッペンと、どっちが高いんだろう。 金峰山頂振り返り

勇ましい姿。 鳥居を従える五丈岩

手前の石だけでも巨大だ。 巨大な岩

八ヶ岳。中央が赤岳か。 八ヶ岳

甲斐駒ヶ岳方面だと思いますが、・・・ 甲斐駒ケ岳

登山道は十文字になっている。
南へ下る昇仙峡方向のルートもあるようだが、崖のようなこの斜面を行くルートがあるのですな。 五丈岩脇の標識

五日目後半地図

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金峰を後にする。 金峰を後に

ギザ尾根を下ってゆく。
ここから瑞牆山荘まで、標高差およそ1100Mを一気に降りる。 ギザ尾根

山頂方向見返し。 山頂見返り

遥か下に見えるのが瑞牆山荘辺りだろうか・・・?
どんだけ下るんだよ。 遥か下に瑞牆山荘か?

ギザ尾根の先に瑞牆山も大きく見えてきた。
大日岩も見える。 瑞牆山

五丈岩ほどでなくても、大岩が連なる。
右膝の痛みはひどいものだったが、今は降りなきゃ帰れない。 大岩連なる

金峰小屋分岐まで来た。標高2470あたり。
登山道に雪が付いていくる。この先でアイゼンを装着する。
金峰山小屋分岐

だいぶ下ってきた。
人気のルートなので、登山客も多い。続々と登ってくる。 続々と登ってくる登山客

千代ノ吹上というところ。 千代ノ吹上

なかなか足がすくむところだ。 足がすくむ

足下がえぐれているのか・・・ えぐれる断崖絶壁

砂払ノ頭から。八ヶ岳が本当によく見える。 砂払ノ頭から八ヶ岳

樹林帯に入る。美しい森だ。 美しい樹林帯

樹林帯の合間から、とつぜん巨大な岩が見えてくる。
大日岩だ。
いつの間にか13時04分になっている。特に下りでは膝の痛みは増すばかりだ。 巨岩現わる

ここで金峰山頂は見納めだ。
標高2180M付近。420Mほど降りてきたこととになる。 大日岩から金峰見返り

五丈岩、そして金峰よ、ありがとう。 ありがとう、金峰山

大日岩の左を巻くように下っていく。
ちなみに八丁平へは、大日岩の右を巻くように登る。
登山地図にはわざわざ、「岩場のトラバースが極めて危険」と書かれている。強い表現で注意を喚起しているわけだ。 大日岩の西を巻く

13時38分、大日小屋通過。 大日小屋

帰りに増冨ノ湯で、ひとっ風呂浴びたい。
それには、瑞牆山荘前15時20分発のバスに乗らないと、そのあとのバスがない。

だんだん焦っってきた。

富士見小屋。14時10分だ。トイレを使わせてもらう(有料)。 富士見小屋

大日小屋から富士見小屋までも、ここから瑞牆山荘までも結構な急下りだ。
大日岩を過ぎてから、右膝は悲鳴を上げ続けている。
しかし・・・

ついに山荘の赤屋根が見えてくる。
歩ききったぞ! 山荘の赤屋根が見えてくる

14時39分、瑞牆山荘到着。 ついに歩ききった

ああ、とうとうここまで来た。
ストックを天高く突き上げる。
5日間、奥多摩駅から奥秩父主脈をとうとう歩ききった。
雲取〜笠取〜甲武信〜国師〜金峰と繋いでここまで。
家族で来ている子供だちもいたが、きょとんとしてこちらを見ている。
かまうものか。おれはやったんだ。

バスの時間まで山荘でコーヒーでもと思いカフェのテラス席へ行くと、金峰山頂で写真を撮ってもらったC氏がいるじゃないか。
お互い無事の下山を喜ぶ。

バスを待っていると、山ガールが2〜3組集まってくる。
C氏から、自分が奥多摩から来たと聞いて驚いている。

「え〜っ、東京から歩いてきたんですか?」
「ほんとにい!」

すこし得意になる。これも悪くない。

A氏やB氏はどうしただろう。この後も会えなかった。
特にA氏とは、石尾根からずっと同じ道を歩んできた。
たぶん、2本ぐらい前のバスで帰ったのだろう。自分より出発時間も、歩くペースも早かったしな・・。
このあと寄った増冨ノ湯でも見かけなかった。
なんとなく、この瑞牆山荘あたりで再開できるものと思っていたのだが。アドレスぐらい聞いておけばよかった。
このブログを見てくれないものだろうか・・。

帰りのバスは、ミツバツツジの咲き誇る美しい渓流を、韮崎まで下っていく。
やがて、南アルプスの巨大な山塊が見えてくる。
もう、しばらくどこの山にも登りたくない・・・と思いながらも、ゆれるバスのなか、心地よい疲れのなかで、次にはアルプスへ・・なとど考えている自分がいる。

とにかく今は山を降りて、家に帰ろう。

<第五日目 終了>

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