奥秩父主脈縦走5日間 <2019.05.01-05> プロローグ

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金峰山と朝日岳

金峰山八ヶ岳連峰(朝日岳より)

東京都最高峰(標高:2017M)の雲取山に登ったのは、2014年秋のことだ。もう5年も前になる。
奥多摩湖側から雲取山山頂近くの避難小屋に1泊して、翌日に破線ルートである酉谷山経由で武州日野駅側へ降りる2日間の行程を予定したのだが、大雨となり、三峰へ下ったものだ。

東京都雲取山周辺。酉谷山もいずれは訪れたい。 酉谷山位置関係

2014年、雲取山行はこちらのサイトを参照ください。 yumetodo.hateblo.jp

それ以来雲取周辺の地図を見るたびに、自然と目は西へ、笠取山から甲武信ヶ岳へと続く稜線へ、さらに奥秩父山系最高峰の国師ヶ岳北奥千丈岳金峰山へと向いていく。
ブログなどを見ると、件数は少ないが、奥多摩から金峰・瑞牆方面へ縦走する記事が散見され、いつしか自分も、奥秩父主脈と呼ばれるこれら山域を結んで歩ききってみたいと言う思いからどうしても離れられなくなっていった。
今年の春まで、九州へ単身赴任していたが(九州登山記は別稿)、東京へ戻ったのを期に、10連休の後半に実行に移すこととした。
主脈全縦走となると、どうしても山中5日間歩き通しとなる。これは自分にとってこれまでの山行の集大成となるものだ。
本稿はその記録である。

行程表/食料計画

今回は、全4泊5日の行程となる。
これまでも縦走で3日間というのは何度かあるが、まる5日間は自分も初めてで、持参する食料もその分多くなるし、はたしてリュックに入りきるだろうか・・・
ルートとしては、

JR奥多摩駅雲取山笠取山甲武信ヶ岳国師ヶ岳金峰山瑞牆山

というもので、国土地理院の地形図で図上計測しても、水平距離でざっと75Kmを歩くわけだ。
「駅探」で、JR中央線の東京↔奥多摩間の営業キロ数を検索すると、74.7Kmだから、ほぼ同じ距離だ。ひえ〜
覚悟してかからないと・・・。

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食料

山行中の食事は他の皆様と同じで、大体がお湯を注ぐだけで食べられるアルファ化米などの食品と缶詰だ。
ほかにアマノフーズフリーズドライ味噌汁なども持ってく。
アルファ化米のたぐいは、そこら辺のスーパーやホームセンターでなかなか売っていない。
しかたがないから、モンベルに行って買ってくる。
カップ麺は今回は持っていかなかった(バックパックに入り切らないため)。

食料その1

自分としてはクノールの「完熟トマトのスープパスタ」が大のお気に入りだ。
疲れたときにこれは効く。体が求めているアミノ酸がそのまま吸収される感じがする(個人の感想です)。
でも持っていかなかった。
上に上がると、カップ麺にしろスープデリにしろ、気圧の関係でパンパンに膨れてしまう。
缶詰は味噌でなく水煮の鯖缶で、小さめの缶をもっていく。このほかコンビーフも持参したが食べられなかった。
初日・二日目はコンビニオニギリやパンを活用した(ただし夏場は2日目は厳しいかもしれない)。
行動食は、ウィダーinゼリー類とソイジョイどちらかを、だいたい1日1個(もっと持っていくべきだった)。
バターピーナッツ、チョコレートなどのカロリーの高いもの。
それとアメ(今回も生梅飴)。細胞内のクエン酸回路で用いられ、疲労回復とエネルギー生成の助けとなる。
ドライフルーツもいい。でも今回は持っていけなかった。
カロリーメイト・・・あれはいけない。山で食べると口内の水分を一瞬にして奪い去る。
疲れているとバタピーですら、水なしでは飲み込めないというのに。

食料その2

大弛小屋で別の登山者に聞いたのだが、顆粒タイプのアミノバイタルだと軽くて水と一緒に飲めば効率的と言っていた。なるほど。
また、チューブの羊羹を持参していた方も。この前カルディでも売っていたから、今度試してみよう。

今回はGW期間なので、それほど気温は上がらないと踏んで、900mLのポリエチレン製ウォーターキャリーと、ペットボトル2本(500〜600mL)の合計約2L/日とした。これはほぼ正しい判断だった。
初日はキャリーを空にしてペットボトルでのみ持ち上がり、七ツ石小屋水場ですべて満水にした。
2日目以降は、ルート上の水場、及び小屋で給水する。
夏場の登山では足りないだろうな・・・

<第一日目>

奥多摩駅→六ッ石山→鷹ノ巣山→七ツ石山水場→奥多摩小屋跡→雲取山避難小屋

  • 朝食:持参オニギリ
  • 昼食:行動食
  • 夕食:白米+カレー+味噌汁

<第二日目>

雲取山避難小屋→雲取山山頂往復→狼平→飛龍権現→将監峠→唐松尾山→黒槐ノ頭→水干→笠取小屋

  • 朝食:コンビニオニギリ(初日購入)+鯖缶、コーヒー
  • 昼食:コンビニパン(干しぶどうマーガリンパン6個入、初日購入)+ウィダー
  • 夕食:パスタ(カルボナーラ)+味噌汁

<第三日目>

笠取小屋→雁峠→燕山→古礼山→水晶山→雁坂峠→雁坂嶺→東破風山→西破風山→破風山避難小屋→木賊山→甲武信小屋

  • 朝食:炊き込みご飯+味噌汁
  • 昼食:朝食の残り+行動食
  • 夕食:おでん(小屋提供)

<第四日目>

甲武信小屋→甲武信ヶ岳→富士見→両門ノ頭→東梓→国師のタル→国師ヶ岳北奥千丈岳→大弛小屋

  • 朝食:再おでん(小屋提供)、山菜ご飯+味噌汁
  • 昼食:朝食の残り+行動食+ウィダー
  • 夕食:豪華な小屋食

<第五日目>

大弛小屋→朝日岳金峰山→大日岩→富士見平→瑞牆山

  • 朝食:白米+カレー
  • 昼食:行動食、コーヒー
  • 夕食:山菜そば(韮崎駅

後述のとおり、小屋食を前提とぜずに食料は持参した。
結果として、余った分は持ち帰ったが、小屋での3日目のおでんと4日目の夕食は、本当にありがたかった。

所持品計画

5日分の荷物は、食料・水も含めすべてバックパックに詰めなければならない。
自分のバックパックが何Lなのかも知らずにいたのだが、
甲武信ヶ岳山頂にいた山ガールらに、
「瑞牆まで抜けるのに、随分コンパクトにまとめられたんですね」
「テントや寝袋まで背負ってるんでしょ」
「私達じゃあできないわ。きっとパッキングのテクニックがあるのよ」
などと、しきりに感心された。
そんなテクニックなどあるかいっ。詰め込むだけのことよ。
自宅に戻ってから、バックパックの背を見ると「YMIR40」とある。
なあんだ、40Lだったのか。
「TATONKA」というドイツ製のリュックらしいが、
1万円もしなかったんじゃないかな・・・。

奥多摩駅ホームにて リュック

自分には体格的にも体力的にも、この程度がいいところだ。
これに、上蓋がパンパンになるほど荷物を詰め込んで登る。
これでも17〜18kgになる。
雲取避難小屋にいた女性は、やはり同じルートのようであったが、
見た目50L以上のリュックだった。しかも御一人さまで。
日程は自分より1日多く取っておられたようだが、大したものだな〜と、感心してしまう。

所持品は別表のとおりだ。

https://drive.google.com/file/d/1Em4mC6brbIc_p-DQhFPGpIqpGCtpmv1Z/view

リストにある軍手は、直前に取り出してそのまま家に忘れてしまった。登山にあるまじき話だ。

こうして始まってしまった。最後まで歩き切るしかない。

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